建築基準法改正により
防火設備〈防火シャッター・防火ドア〉
定期検査・報告が義務化されました。
【2014年6月4日公布、2016年6月1日施行】
改正された建築基準法は、報告対象の建築物について
防火設備の維持管理を定期検査し報告する制度です。
定期検査報告により必要に応じて違反是正指導等を受けます。
建築基準法改正により、点検対象が増えました。
従来の消防設備点検では、防火設備(ドア・シャッター)そのものの点検はしていませんでした。 防火設備が正しく作動するかどうかは建築基準法の範囲となり、消防設備点検と防火設備検査の両方の報告が必要となります。
国が定める対象は、不特定多数の者等が利用する建築物
など安全性の確保を徹底すべき建築物です。
それ以外の建築物などは地方自治体(特定行政庁)によって指定されます。
●国が指定する対象建築物*1の用途と規模[政令指定]
劇場、映画館、演芸場
①3階以上の階にあるもの
②客席の床面積が200㎡以上のもの
③主階が1階にないもの ④地階にあるもの
観覧場(屋外観覧場を除く)、公会堂又は集会場
①3階以上の階にあるもの
②客席の床面積が200㎡以上のもの
③地階にあるもの
病院、有床診療所 、旅館、ホテル、
就寝用福祉施設*
①3階以上の階にあるもの
②2階の床面積が300㎡以上のもの *3
③地階にあるもの
体育館、博物館、美術館、図書館、ボーリング場、スキー場、スケート場、水泳場、スポーツの練習場(いずれも学校に付属するものを除く)
①3階以上の階にあるもの
②床面積が2,000㎡以上であるもの
百貨店、マーケット、展示場、キャバレー、カフェ、ナイトクラブ、バー、ダンスホール、遊技場、公衆浴場、待合、料理店、飲食店、物品販売業を営む店舗
①3階以上の階にあるもの
②2階の床面積が500㎡以上であるもの
③対象用途の床面積の合計が3,000㎡以上であるもの
④地階にあるもの
※1 該当する用途部分が避難階のみにあるものは対象外。
※2 該当する用途部分の床面積が、1,000㎡超のものに限る
※3 病院、有床診療所については、2階の部分に患者の収容施設があるものに限る
*就寝用福祉施設の詳細
就寝用福祉施設(下表に掲げる用途)については、利用者が高齢者、障害者、妊産婦など火災時の
避難に時間を要すると考えられる状態であること、就寝時には火災の発生に気付くのが遅れるという
ことに配慮し、避難上の安全を確保する観点から、定期報告の対象として指定している。
○サービス付き高齢者向け住宅 ※「共同施設」「寄宿舎」「有料老人ホーム」のいずれかに該当
○認知症高齢者グループホーム、障害者グループホーム ※「寄宿舎」に該当
○助産施設、乳幼院、障害児入所施設、助産所
○盲導犬訓練施設、救護施設、更生施設
○老人短期入所施設 ○小規模多機能型居宅介護・看護小規模多機能型居宅介護の事業所 ※「老人短期入所施設」に該当
○老人デイサービスセンター(宿泊サービスを提供するものに限る)
養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム ※「老人短期入所施設」に該当
○母子保健施設
○障害者支援施設、福祉ホーム、
障害福祉サービス(自立訓練又は就労移行支援を行なう事業に限る)の事業所(利用者の就寝用に供するものに限る)
●地方自治体(特定行政庁)が指定する可能性のある対象建築物
国が指定した対象用途の規模以外のもの
学校または体育館(学校に付属するもの)・事務所、工場、倉庫など
随時閉鎖式の防火シャッター(耐火クロススクリーンを
含む)と随時閉鎖式の防火ドアが対象となります。
●対象の設備